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2012年9月28日金曜日

固着したボルト・ナット・ネジの対処

サビが発生した箇所や、エンジン・マフラーのスタッドボルト部とかに多いのが固着したボルトやナット。
ボロボロの不動バイクなんかを整備していると頻繁に出くわす。

無理に回すと、なめてしまったり内部で折れたりと泣かせてくれる。
そんな最悪の状態を引き起こさないための対処法。


1. まずは固着させない
エンジン・マフラーなど熱を帯びる部分には、ステンレス製のネジ類は使わない。

ステンレスは、熱伝導率が低く熱膨張率が高い。
この為、ネジ山部が膨張し固着状態(かじり)になりやすい。
どうしても、ステン素材を使いたいのなら「焼き付き防止剤」などを使用する。

また、バイクにステン素材のネジ類を使用するとサビを呼びやすい。
詳細は避けるが、興味のある方は「電位差腐食」、「異種金属接触腐食」で検索してみると色々出てくる。


締め付けの際には、適正トルクで締める。
オーバートルクでの締め込みは、破断やネジ山が切れてしまう事がある。

トルクレンチがあると良いのだが、持っていなかったり全てのボルトに使うのも面倒。
バイクでよく使われているM8(ボルト直径8mm)サイズ以下のネジ類なら、手首の力だけで締め付ける程度でOK。
使用工具のサイズ(ボルト頭部)が12mm以下なら、ほとんどがM8以下とみて良い。


2. とりあえず緩めてみる
当たり前の話だが、工具はサイズのピッタリ合ったものを使用する。
ソケットやメガネレンチの場合、12角ではなく6角タイプがあると理想的。
画像を例に取ると左が12角、右が6角。
12角ソケット・6角ソケット










まずはプラスティックハンマーなどで、ネジ頭部・ネジ穴周囲を殴る!
衝撃を与え、内側のネジ山部の固着を緩和させる。
まずは、これで試してみる。

まーっ、これだけで緩むのなら苦労とは言わんな。
エアインパクトなどの所有者がいる場合、頼んで回してもらった方が早い。


3. 浸透潤滑剤の使用
有名どころでは「KURE5-56」などを使う。最近じゃ100円ショップでも売っている。
先日、紹介したラスペネがオススメ。
「お気に入り浸透潤滑剤 和光ケミカル ラスペネ 2012/09/26」

ネジ穴に浸透するように吹きかけ、2~3時間後に回してみる。
手ごわい場合には、一晩放置してじっくり浸透させる。
ネジ頭部など工具と接触する部分に付着した潤滑剤は、ふき取りましょう。


4. 加熱する
ホットガンやガストーチなどで加熱する。
小物なら、台所のガスコンロでも可。
(ドライヤーでは厳しい。)

ガスバーナー・ガストーチ










ネジ穴のメス部周囲を加熱し、 金属を膨張させ隙間を作る。
ボルトを緩めるならネジ穴周囲、ナットを緩めるのならナットを加熱。
赤みを帯びてきたら、いざチャレンジ!
火傷に注意。

※ 加熱可能な場所に限定される。アルミや樹脂素材周辺は避ける。

逆バージョンの冷却スプレーも市販されている。


5. 力技
上記を試してダメだったら最終手段。
ここまで来ちゃうと、ボルト折れなどの最悪の状態を覚悟しながら行う。

柄の長いスピンナーハンドル 、なければレンチの柄を頑丈なパイプに突っ込み延長する。
テコの作用力を使って、力を増加させ挑む。
下の画像は、スピンナーハンドル(ブレーカーバー)460mm 1000円くらいで購入。
管理人は、この長さで事足りている。

スピンナーハンドル(ブレーカーバー)











ソケットが外れないように保持しながら、一気に力をかける。
「ジワー」ではなく「ガンッ!」って感じ。
アスクルナットとか強烈なトルクで締められている部分では、一般的に行われる手法。

「キンッ」って音と共に無事抜くことができると、ホッとする瞬間となる。


ドライバーを使用する形状のビスなら「インパクトドライバー」が有効。
「ショックドライバー」、「アタックドライバー」なんて呼ぶこともある。
先端ビットをしっかりとビスに当て、柄のエンド部をハンマーで殴る。
すると打撃の縦の力が、回転する横への衝撃力へ変換されガツンと回してくれる。


内部で折れたり、なめてしまった場合の除去法もそのうちに。

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